大工である父の姿をみてきた僕は

幼い頃からモノづくりが大好きだった。

将来は大工になることが夢だったわけでもなく

強制されてなったわけでもない。

ただ、父と一緒に仕事ができることが

楽しくて誇らしかった。

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大工仕事で様々な細工を目にする中で

飛鳥時代から職人によって受け継がれている

装飾技法 組子細工と出会った。

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「手作業の細やかな職人技。創ってみたい」

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​そんな想いに突き動かされ

組子細工職人の教えを請いながらも

ほぼ独学で基礎技術を習得した。

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だから、僕の作る組子細工は自由だ。

1mmも狂いのないそれとは違う

動き出しそうな躍動感や衝動を

細かなパーツに込めながら組んでいく。

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自分にしか作れない表現を求めて。

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僕のために

誰かのために